5校時、1の1は校内研究授業で、算数の「くらべかた」の学習を行いました。
「長さの測定」の考え方には、①比べたいものの一端をそろえて直接比べる直接比較、②ひもや紙テープなどの媒介物を用いて長さを写し取り間接的に比較する間接比較、③任意の単位をもとにしてそれのいくつ分という数値に表して比較する任意単位による測定、④世界で共通の普遍単位による測定、の4段階の比較があります。
1年生では、①②③の考え方を児童の思考の流れに沿って扱い、長さの概念を明確にしていきます。
今日は、身の回りにあるものの長さの比べ方を考える授業で、T字の紙(縦が青色、横が黄色)のそれぞれの色の長さくらべをしました。
フィック錯視(水平より垂直の方が長く見える)とバイカラー錯視(濃い色の方が輪郭がはっきりして細長く見える)を利用して、どちらが長いかは見た目だけでは判断しにくい教材(T字の紙)を用いて、子供たちの課題解決に向けた意欲を高めて考えられるように工夫していました。
子供たちは、鉛筆や消しゴムなどを用いた間接比較や、ノートのマス目を利用した任意単位による測定を行って、長さくらべをしていました。
講師をご依頼いたしました日本女子大学 特任教授の野田不二夫 先生からは、本校の研究テーマ「主体的・対話的に学習に取り組む児童の育成~自分の考えや思いを表現する活動を通して~」に迫るための体系構成に基づく指導法の原理や「量の指導」で大切な4段階の比較、子供たちに「量感覚」を育てるうえで大切なことなど、今後の授業改善につながる貴重な御示唆をいただきました。
ありがとうございました。